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「プロンプト集」を覚える前に——AIの“仕組み”がわかると、振り回されなくなる

7月9日(水)、プロクラ鈴鹿で「となりのAI」をマンツーマンで開催しました。

参加してくださったのは、すでにChatGPT・Claude・Gemini・Gensparkと4つのAIを日常的に使っている方。文章作成・画像生成・プレゼン資料・調べ物と、用途も幅広い。いわゆる初心者ではありません。

それでも事前アンケートにはこう書かれていました。

「どのAIを中心に使い込んでいけばいいか、振り回されている」

これ、実はとても多い悩みです。今日はこの「振り回される」から抜け出すための、AIとの向き合い方をレポートします。


プロンプト集は、世の中に溢れている

「AIをうまく使うプロンプト100選」——ネットにも本にも、こういう情報は山ほどあります。もちろん役に立ちます。

でも、私が講座で一番お伝えしたいのは、プロンプト集の“中身”ではなく、「なぜそのプロンプトが効くのか」という理屈のほうです。

理屈がわかっていないと、こうなります。「誰かがこのプロンプトがいいと言っていたから使う」「知り合いにこのAIを勧められたから課金する」。そうやって人に言われるまま動くと、自分に必要のないサービスに課金してしまったり、合わない道具に時間を溶かしてしまったりします。今回参加された方が「振り回されている」と感じていたのも、まさにここでした。


なぜプロンプトが大事なのか——AIの正体から

そもそもAIは、何をやっているのか。

AIの正体は、賢い人格ではなく**「次に来そうな言葉を、確率で予測している機械」**です。「私は」と入れたら、その次に来そうな言葉を統計的に計算してつなげていく。これを高速で繰り返して、文章を紡いでいるだけなんです。

ここがわかると、プロンプトが大事な理由が一発で腑に落ちます。

AIは、渡された言葉(=文脈)をもとに次を予測する。だから、渡す言葉が薄いと予測も薄く、渡す言葉が豊かだと予測も豊かになる。

プロンプト集に載っている「役割を与える」「目的を伝える」「出力の形式を指定する」といったコツは、要するにAIに渡す文脈を厚くするための手段なんです。丸暗記する必要はありません。「文脈を厚くすればいい」と理屈で理解していれば、どんな場面でも、どのAIでも、自分でプロンプトを書けるようになります。


アプリの“裏側”がわかると、課金の判断ができる

もうひとつ、今日じっくりお話ししたのがAIアプリのざっくりした仕組みです。

たくさんのAIサービスがありますが、実は自前の頭脳(モデル)を持っている会社は、そう多くありません。たとえばPerplexityやGensparkのようなサービスは、裏側でChatGPTやClaude、Geminiといった“本家”のモデルを呼び出して動いています。いわば「借り物」で運営しているわけです。

これがわかると、課金するかどうかを2つのステップで判断できるようになります。

ステップ1:使いたいアプリの“裏側”で、どのAIが動いているかを見る。

Perplexityも Gensparkも、裏では本家(GPT・Claude・Gemini)が動いています。まずここを知るだけで、「このアプリの正体は何か」がわかります。

ステップ2:そのアプリに、独自の価値があるかを見る。

  • 独自の価値が薄い(何でもできます系)なら → 裏の本家に直接課金する。 Gensparkのように「全部できます」を売りにするサービスは、結局は本家のほうが賢くなっていくので、本家に挟まれてしまう。入口としては優秀でも、わざわざ課金する理由は薄い。だったら窓口ではなく本家に課金する、が正解です。
  • 一点特化していて独自の価値があるなら → そのアプリを使う。 Perplexityは「検索」、NotebookLMは「自分の資料の中だけで答える」ことに特化していて、本家では代わりが効きません。借り物でも、この場合は価値が残ります(PerplexityやNotebookLMは無料で足りることも多いです)。

まとめると、私の結論はシンプルです。「何でもできます系」は卒業して本家に一本化、「一点特化」だけ手元に残す。そして課金するのは本家のメインAI1つに絞って、深く使い込む。 あれこれ課金するより、そのほうがずっとリターンが大きい。仕組みを知っていれば、「なぜこれを選び、これを選ばないのか」を自分の言葉で説明できます。


大事なのは「たくさん使う」ことじゃない

今日のゴールは、参加者の方に**自分専用の「使い分け表」**を持って帰ってもらうことでした。

  • 文章作成・壁打ち・調べ物(メイン)→ 本家AIを1つ、ここだけ課金
  • 自分の資料からだけ答えさせたい(調べる・確認する)→ NotebookLM(無料)
  • ざっくり調べ物 → お好みでPerplexity(無料)
  • 画像生成 → メインAIのおまけ機能で十分

ポイントは、ツールの名前を覚えることではありません。「この用途にはこういう理由でこれを使う」という“軸”を持つこと。 軸さえあれば、これから新しいAIが出てきても振り回されずに、「自分に必要かどうか」を自分で判断できます。

たくさんのAIの中から、自分に必要な分だけに課金して、便利に使っていく。 これが、お金と時間を両方守るいちばんの近道だと思っています。


「溜める」ほど、AIは自分の味方になる

実はこの日、話は用意していた台本をだいぶ飛び出して、ここまで踏み込みました。マンツーマンだと、その人が本当に知りたいところへどんどん進めるのが面白いところです。

さきほど、AIは「もっともらしい嘘(ハルシネーション)」をつくことがある、と触れました。これを一番確実に抑える方法は、AIに自由に答えさせるのをやめて、自分が用意したデータの中だけで答えさせることです。

これを無料でできるのが、GoogleのNotebookLM。自分の資料を溜めておくと——

  • 嘘(ハルシネーション)が起きにくくなる(用意した情報の中だけで答えるから)
  • 出典元を示してくれるので、答えの裏取りができる
  • 毎回ゼロから指示を書き直さなくてよくなる(データがそこに残り続けるから)

そして、これをさらに一歩進めたのがAIエージェントです。エージェントも同じように「溜めたデータの中で答える」ことができて、しかもやり取りの中身をテキストのファイル(MDファイル)としてどんどん蓄積していけます。

この溜まっていくデータが、そのまま自分の資産になっていく——ここが、今日いちばんお伝えしたかったところかもしれません。

AIで本当に大事なのは、「どのサービスを使うか」以上に、**「自分のデータをどこに積み重ねるか」**です。サービスは次々に変わっても、自分が溜めたデータは手元に残り、ずっと使い続けられる。溜めれば溜めるほどAIは“自分専用”に育ち、道具を乗り換えても資産は自分に残る。だから、新しいAIが出てきても慌てなくてよくなるんです。


参加者の方の声

講座のあと、参加してくださった方がSNSでこんな感想を投稿してくださいました。

「AI使ってるけどあんまり詳しくないって人は、1回は話を聞いてみるべき。私もAIの講座は何回も受講してるけど、もう中身のレベルが違いました」

「教え方が上手で話にのめり込んでしまい、あっという間に時間が過ぎてました。**これは聞かずにAI使ってたら、もったいない。**こんな身になるAI講座は初めてでした」

「聞かずに使っていたら、もったいなかった」——この言葉が、今日お伝えしたかったことのすべてを表してくれている気がします。何回もAI講座を受けてきた方に、そう言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。


「となりのAI」という場について

大きな会場の完成された講演も、もちろん価値があります。でも私がやりたいのは、その人が今つまずいていることをその場で聞けて、その人のやりたいことに合わせて話が転がっていく——そんな距離感の近い場です。

「どのAIを使えばいいかわからない」「なんとなく課金しているけど、これで合っているのか不安」。そんな方は、一度お話を聞きに来てください。仕組みから理解すれば、AIはもう“振り回される相手”ではなく、あなたの道具になります。

次回の「となりのAI」もお楽しみに。ご相談は公式LINEからお気軽にどうぞ。

この記事について相談・依頼がある方はお気軽に。

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